パッセージは、Honda輸入車販売店として30年の歴史を刻んでいます。その中でも、高級・高性能を目指したカスタマイズモデルの開発に精力的に取り組んで参りました。現在のレガーレブランド展開までの各種カスタマイズモデルの中で、特にエポックメイキングなマシンをご紹介致します。

MP101(2001年)

究極のVツインスポーツモデルを本気で目指して完成したロードゴーイングレーサーがMP101でした。正式名称は、「MORIWAKI-MP101」。レーシングコンストラクターの雄・モリワキエンジニアリングにより磨き上げられ、それをパッセージがプロデュースする形で開発が行われ、テスターには元WGPチャンピオンのワイン・ガードナー氏も参加するなど、豪華で妥協のない体制が組まれていました。
MP101はベース車両をHonda VTR1000 SP1とし、モリワキオリジナル・レーシングカラーを外装に採用。専用のエキゾーストにはMORIWAKI-ZEROを配し、フューエルタンクはアルミを採用。点火器機やステップも専用品が奢られていました。さらに、オーナーの好みにより、各種のSPパーツもセレクト可能となっており、究極のプレミアムマシンを自分好みに仕上げていく楽しみも付加させていました。
限定わずか、30台で販売され、希望小売価格は¥2,780,000(税別)というビッグプライスでした。

  • MP101

  • MP101

  • MP101テスターのW・ガードナー氏と森脇南海子さん

CB1300 SUPER FOUR MVR Edition(2003年)

初代CB1300SF(SC40)からのモデルチェンジで登場した新型CB1300SF(SC54)をベース車両とし、フォースシルバーメタリック/ブルーストライプのスペンサーカラー=「FSカラー」と、オプションでMVRエキゾーストやMVRチタンハンドルなどを用意したカスタマイズモデルがCB1300 SUPER FOUR MVR Edition。マイク・ベラスコ氏のプロデュースで企画された。
Mike・Velasco氏は、’70年代にPop吉村の元でレーシングチューンとパーツの開発に従事し、その後、自らMVR(マイク・ベラスコ・レーシング)を起こし、レーシング活動を開始したAMAの重鎮で、’79年からはHRCにも在籍し、その卓越した手腕でかの、フレディ・スペンサーを始め多くのレーサーをスターダムへと押し上げた人物。
パッセージとは現在も協力関係を維持しており、度々来日を果たしている。

  • CB1300SF MVR Edition(2003年)

  • MVR主宰のマイク・ベラスコ氏

  • CB1300SF MVR Edition(2004年)

Legare MOTARD (2004)

当時、流行が始まったモタードモデルのカスタマイズマシンとなるLegare MOTARD。コンセプトは、「アグレッシブに都会を駆ける野獣の魂」であった。ベース車両はXR250MOTARDと上級のCRF-Xで、ともにブラック&カーボンイメージの外装と軽快なアルミ製フェンダーレス(タービュランス)とオリジナルのレガーレマフラーが装着されていた。オプションが多数用意され、ampのレーシングカーボン外装や、BRAKINGのウェーブローターなど時代を先取りしたマニア垂涎のパーツがラインナップされた。
この時代には、フリースタイルモトクロスで世界的に勇名をはせていた、マイク・メッツガーとのコラボも実現しており、マシンのへの協力を始め、各種バイクグッズの販売もパッセージから行われていた。また、国内のモタードシーンにおいても各種コラボやパーツ開発なども精力的に行われていた。

  • Lerare CRF-X MOTARD(2004年)

  • Lerare XR250 MOTARD(2004年)

  • Legare XR M・メッツガー MOTARD

CB1300 SUPER FUOR FS-01(2006年)

進化を続けるマシンの中で、CB-Fシリーズの正当後継車と位置づけられるCB1300SF。極めて人気の高いこのモデルをパッセージはMVRエディションとして魅力を向上させたディーラーカスタムとして展開してきた。そして、2006年、究極のSFを目指して作られたのがFS-01だ。先進のマテリアルを余すことなく使用し、ボルトの一本まで妥協のない作り込み。ベースモデルを遙かに超えるポテンシャルを実現していた。本車は栄光のグランプリを駆け抜けた、伝説の英雄フレディ・スペンサーとの正規コラボモデルでもあり、タンク上にはサイン入りの記念エンブレムステッカーが貼られていた。開発に当たり、パッセージスタッフがシアトルのMVRやスペンサーの元を頻繁に訪ね、フェイクではない、アメリカンレーシングの真の魂とF・スペンサーの情熱を具現化したプレミアム・カスタマイズマシンとして誕生させたものだった。もちろん、カラーリング名称は正々堂々スペンサーカラー(FSカラー)となる。
FS-01は限定190台予定にてリリースされ、バージョンがTYPE1からTYPE3まであり、価格は¥1,155,000から¥1,995,000までとなっていた。同商品のために専用クレジットまで用意され、熱狂的なHondaファン、フレディファンの垂涎の的となっていた。当時のイギリスモーターサイクルニュースにも大々的に取り上げられたFS-01は、フレディ初の正規監修モデルとして世界中に、ディーラーカスタムモデルの存在を知らしめられた記念作でもあった。

  • CB1300SF FS-01(2006年)

  • 国際A級レーサー・新垣氏による箱根ライディング

  • F・スペンサーサイン入りのオリジナルステッカー

PASSAGE special Model

パッセージのカスタマイズモデルは、重厚なフルコンプリートカスタムモデルだけではなく、ベース車両のパーツ一部をトレードして商品性を向上させるライトカスタムも存在する。
スポークホイールの方が車両にマッチするような機種には、高品位なタカサゴ・エキセルリムを用い、ハブ等の必要部品をオリジナル開発してマッチングさせた、クロスロードシリーズや当時、ラインナップの無かったCB1100のスポークホイールモデル、Classic LEを開発した。
また、要望の多い、足つきの向上要求には、各種ローダウンシリーズを展開。ナイトロン技術者協力の元、フロント&リアサスペンションのローダウン化と、ノグチシートによるスペシャルローシートを組み込んだローダウンモデルを多数展開している。これらのモデルは、ただ低くするわけでは無く、ライディングパフォーマンスを崩すこと無く、F/Rを始め、各バランスを適性に取ったもので、リンクのみで車高を下げる安易な手法とは一線を画している。
特に、CB400SFにおける足付き性向上を目指したLegare-NITRONオリジナルサスペンションはナイトロン開発者の実走と試行によるチューニングを施された自信作で、単なるローダウン化に止まらず、ビギナーにもエキスパートにも好まれるスポーティなのり味すら実現している。

  • CB500Xクロスロード

  • CB1100Classic/LE

  • VFR800F LS

  • Legare-NITRONオリジナルCB400SF用サスペンション